会員専用 English
HOMEニュース > 平成25年 年頭の辞

平成25年 年頭の辞

年 頭 の 辞

公益社団法人日本バス協会会長 髙 橋  幹

nba_president_prof.jpg

 新年あけましておめでとうございます。
 皆様方におかれましては、ご健勝にて新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 また、平素より日本バス協会の運営に格別のご理解とご支援を賜り、年頭に当たり心から感謝申し上げます。
 さて、バス事業を取り巻く経営環境は益々その厳しさを増しております。高止まり傾向にある軽油価格、景気悪化による需要の低迷、東北の復興対策の遅れ等社会・経済上の問題に加え、私どもの事業に大きな影響を与えている地域のバス事業や貸切バス事業の苦況、更には高速ツアーバス問題を抱えております。
 そういった厳しい中にありましても私共は、本年も、バス事業の生命は安全・安心が全てに優先することを改めて肝に命じ、「人と環境に優しいバス」をモットーに、地域の皆様の生活の足として、また、観光に欠かせない重要な輸送機関として、その役割を十分果たすことができますよう当面する諸課題に積極的に取り組んで参ります。
 言うまでもなく、公共交通機関としてのバス事業運営の基本は、安全に安心して利用できる輸送サービスの提供です。引き続き各種事故防止対策に全力で取り組み、運輸安全マネジメントを業界を上げて完遂していかなければならないと考えております。
 第一に、昨年夏に国会審議入りしたにもかかわらず、11月の衆議院解散により廃案となった交通基本法案は、交通施策の基本理念を明確にし、国・自治体支援のもとで公共交通ネットワークを確保維持、再生、そして活性化していく趣旨の内容であると理解しております。この交通基本法の下で新しい交通ネットワークの形成や、新しい社会作りを進めていくことにより、バスの地位向上と重要性をしっかりと回復できると考えております。その早期成立のために積極的に取り組んで参ります。
 第二に、「高速ツアーバス問題」の解消です。国土交通省では、平成24年4月に発生した関越自動車道高速ツアーバス事故を受け、それまでのバス事業のあり方検討会の報告に加え、中長期的検討事項として、運行管理者制度等の見直し、参入規制のあり方、公正な取引の確保方策の検討のほか、過労運転防止のための基準の強化等について、昨年10月に再開されたバス事業のあり方検討会等において鋭意検討が進められており、本年3月までに最終とりまとめ策定を行うこととなっております。また、高速ツアーバスは、昨年7月に国土交通省から各種通達が発出され、本年7月末までに「新高速乗合バス」に一本化されることになりました。当協会としても国土交通省の新たな方針に則り、高速ツアーバスの仕組みの廃止に向けて、道路運送法の改正などによる立法的解決等その確実な取り組みについて対応してまいります。既存の高速乗合バス事業者においても、新たな制度を有効活用し、さらなる利便性とサービスの向上を目指し、高速乗合バス市場の健全な発展を図って参ります。
 第三に、貸切バス事業の振興と安全対策の確立です。当協会は、貸切バスの安全性を客観的に評価する制度として、23年度から「貸切バス事業者安全性評価認定制度」を実施しております。この制度は、貸切バスの安全性を高め、お客様に安全安心のサービスを提供していくための重要な取り組みです。現在、認定事業者366社、車両12,751両となっております。本年は更に本制度の周知、普及に努め、認定を受けた事業者のアピールができる体制を作って参ります。
さらに、需要環境低迷の下で、安全性向上に資する貸切バス事業規制の確立と適正運賃の収受の推進を行うとともに、官民一体となった観光立国の実現の諸施策と連携し、事業者自らが利用者ニーズに的確に対応できるよう努めて参ります。
 最後に、厳しい経営環境下に置かれた我が国バス産業が、その存立の基盤となる企業としての存続・発展について展望を描くことが大きな課題です。
 バス協会としては、バス産業のあるべき姿と、そのために必要な施策の方向性について検討を進めてまいります。
以上、本年は1903年に京都でバス事業が開始されて110年を迎える年であります。バス業界の発展のため、関係の皆様のなお一層のご理解とご支援を得ながら諸課題に全力を尽くして参りますので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 皆様のご健勝とご発展を祈念して年頭のご挨拶と致します。