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平成28年 年頭の辞

年 頭 の 辞

平成28年 1月 1日

公益社団法人日本バス協会会長 上 杉  雅 彦

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 新年あけましておめでとうございます。
 皆様方におかれましては、ご健勝にて新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 また、平素より日本バス協会の運営に格別のご理解とご支援を賜り、年頭に当たり心から感謝申し上げます。
昨年6月より会長に就任し、まもなく半年が過ぎようとしています。昨年は「大手ファストフードの食の安全管理」から始まり「安全保障関連法案の成立」「テロの脅威」「杭打ちデータ改ざん問題」など、様々な安全に関わるニュースが多かった1年だったと感じています。
 一方で、北陸新幹線の開業又、「爆買い」という流行語に代表される外国人観光客の増大、平成32年東京オリンピック開催による観光需要が今後期待されるなど、飛躍に向けた1年とも言えたのではないでしょうか。

 特に、バス事業につきましては、軽油価格の下落による経費減のほか、乗合バスは地域公共交通の復権に向けた環境整備が追い風になっており、貸切バスではインバウンドなど観光需要の拡大と新しい運賃・料金制度による収益の増加が見込めるようになりました。
 事業別に少し詳しく申し上げますと、乗合バスについては、大都市地域では輸送人員が微増傾向にありますが、以外の地域では、生活の足の確保が問題になっています。交通政策基本法の成立、地域公共交通活性化・再生法の改正、交通政策基本計画の策定の順で法整備が整い、国、地方公共団体、バス事業者のそれぞれの役割が明らかになりました。我々が行うべきことは、交通事業を担うプロとして、地域公共交通会議等を通して、積極的に自治体や地域住民に提案していくことが重要と考えています。
 一方、貸切バスの新運賃・料金制度は、安全コストを適切に反映した、わかりやすい制度に変わりました。この制度を守り育て、貸切バス事業の健全な運営を行っていくことはもちろんですが、インバウンドも含めた利用者の皆様へのご理解はまだ道半ばと考えております。さらなる周知に向けた新たな取り組みの検討も含め、知恵を出していかねばならないと考えております。

   何をおいてもバス事業経営の根幹は「安全・安心の確保」であります。本年も会員事業者の皆様とともに事故防止に全力で取り組んでまいります。最近は健康起因による事故が問題になっており、様々な面から対策を進める必要がありますが、横断歩道上での事故など、もう一度基本に立ち返るべき事故防止対策も必要であります。100-1=0を認識していただき、引き続き「事業用自動車の総合安全プラン2009」を軸とした運輸の安全性の向上に努めてまいります。

 日本バス協会としては、当協会が実施運営主体である「貸切バス事業者安全性評価認定制度」について、昨年9月に180社の初の三ッ星事業者が認定されました。現在の認定事業者数は774社になっております。事業者の日々の努力の積み重ねが評価される制度であり、認知度も高まってきております。今年はさらに増えるものと想定されており、引き続きこの制度の周知を図ってまいります。このほか、平成28年度予算・税制については、生活路線の維持やサービス向上のための「地域の公共交通ネットワークの再構築予算」を十分に活用してまいりたいと思います。また税制改正ではバス事業の実情にご理解いただき、負担軽減措置が導入されましたことを、大変うれしく思っております。

 しかしながら、厳しい話もございます。少子高齢化による影響と思いますが、地方部の輸送人員減少そして乗務員不足、これをいかに解消するかが喫緊の課題であります。我々は、バス事業が社会に貢献できる素晴らしい事業であり、明るい未来があることを明確に示していかねばなりません。

 今年も、全ての会員が『安全は全てに優先する』ことを念頭に、お客様に選ばれるサービスを提供し続けることで、事業のさらなる発展を目指していけるよう、皆様のなお一層のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
 結びに皆様のご健勝と事業のご発展を祈念して年頭のご挨拶といたします。