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平成31年 年頭の辞

年 頭 の 辞

平成31年1月1日

公益社団法人日本バス協会会長 三 澤 憲 一

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 新年、明けましておめでとうございます。皆様にとって明るく素晴らしい一年となることをお祈り申し上げます。また、常日頃より当協会の運営に格別のご理解とご支援を賜っておりますことに心から御礼申し上げます。


 昨年を振り返りますと、全国各地で地震・豪雨・台風など大きな自然災害が発生し、甚大な被害が生じました。一刻も早い復興、復旧をお祈りいたします。鉄道が各地で不通となりましたが、バスが代替輸送手段として大きな役割を果たし、また、被災者やボランティアの輸送に活躍いたしました。多くの利用者から感謝の言葉をいただきましたこと、ありがたく存じております。これも、輸送業務に大変なご尽力をいただいたバス事業者の方々のご苦労の賜物であり、御礼申し上げます。

 今年は、陛下のご退位と新天皇のご即位、また、改元を迎える節目の年となります。災害のない平穏な年となることを願うとともに、改めて、全国各地のバス事業者の皆様と力を合わせ、安全、安心なバス輸送サービスの提供に努めて参りたいと存じます。

 さて、昨年はバス事業に関係する法律改正が続けてございました。本年は、これらの改正の具体化に取組む年となります。インバウンド振興につきましては、バス事業者としても、多言語での案内やICカードの導入、Wi‐Fiの整備などを進めて参ります。
 働き方改革については、運転者が不足している中で五年後に時間外労働が規制されますので、その対応を進めるためにもしっかり取組んで参りたいと存じます。事業者の方々には、労働条件の改善や女性や高齢運転者の活用、また、業務運営の効率化などをお願いしておりますが、あわせて、大型二種免許制度の見直しや支援対策の充実等に取組んで参ります。
 さらに、バリアフリーの推進については、国土交通省のご指導の下、ハード・ソフトの両面から、実態に沿った取組を進めて参ります。また、新たに法律の対象となった貸切バスについては、構造基準に準拠したリフト付き車両の導入が課題となっております。

 一方、乗合バス事業は地方部を中心に厳しい状況が続いており、バス路線の維持・再編等の問題がございます。生産性向上に取組むことはもちろんですが、経営努力だけでは維持することが困難な路線も多く、国や地方自治体の支援が不可欠であります。予算や税制について一層取組んで参ります。なお、国土交通省は、昨年、地域交通ネットワークの維持・確保に関する政策全般を幅広く検討する地域交通フォローアップ・イノベーション検討会を設置し、会議を重ねております。この六月には中間とりまとめをすると伺っておりますので、地域交通の様々な課題について、より良い政策が取りまとめられることを期待しております。
 貸切バスについては、軽井沢の事故を受けて強化された様々な安全対策に着実に取組む必要がございます。また、安全コストを含んだ新運賃料金制度も発足から五年が経過しようとしておりますが、引き続きその定着を図り、安全運行を支える健全な経営基盤の維持・確保に努めて参ります。
 この他、貸切バス事業適正化機関による巡回指導や国による監査の充実も重要であると考えております。

 さらに、本年は消費税の引き上げが予定されておりますのでその準備もありますし、著しく進展しているICT技術の活用、オープンデータ化等への対応、最近話題のMaaSについての検討などにも取組んで参ります。この他、東京オリンピック・パラリンピックも、あっという間に来年のこととなりました。選手、マスコミ等の関係者輸送と、観客の輸送について、貸切バス、乗合バスでの対応が期待されております。大会組織委員会には、輸送に関する様々な具体的課題について早急に方針を示していただき、その中で事業実態を踏まえた調整を進める必要があると考えております。

 最後になりましたが、バス事業の根幹は安全の確保であります。日本バス協会が策定した「バス事業における総合安全プラン2020」に基づき、死亡事故ゼロを目指して、会員事業者の皆様と共に事故防止対策に取組んで参りたいと存じます。
 本年も、会員事業者の力を結集して、安全・安心な輸送サービスの提供に努め、バス事業の発展を目指して参りたいと存じます。皆様のご理解、ご協力を重ねてお願い申し上げます。
 皆様のご健勝とご発展を祈念して年頭の挨拶とさせていただきます。