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令和2年 年頭の辞

年 頭 の 辞

令和2年 1月 1日

公益社団法人日本バス協会会長 三 澤 憲 一

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 新年、明けましておめでとうございます。本年が皆様にとりまして明るく素晴らしい一年となることをお祈り申し上げます。また、常日頃より当協会の運営に格別のご理解とご支援を賜っておりますことに心から御礼申し上げます

 昨年を振り返りますと、天皇陛下のご即位、令和への改元が行われた節目の年でありました。一方で、全国各地では豪雨・台風など大きな自然災害が発生し、甚大な被害が生じた一年でもありました。被災地の一刻も早い復興、復旧をお祈りいたします。鉄道が各地で不通となりましたが、バスが代替輸送手段として大きな役割を果たし、また、被災者やボランティアの輸送に活躍いたしました。輸送業務に大変なご尽力をいただいたバス事業者の方々に感謝申し上げます。

 改元関連の行事も滞りなく終了しました。本年は実質的に「令和」のスタートであり、また、干支の「ねずみ」は十二支の最初です。従って、進展著しいIT技術の活用、オープンデータ化等への対応、MaaS、自動運転等々についても時代の流れに取り残されないように積極的に取り組む一年にしたいと考えます。特に、究極の運転者不足対策と期待される自動運転につきましては、政府のロードマップにおきまして、本年中に限定地域での無人自動運転移動サービスを提供することが目標とされており、協会としてもしっかり対応したいと考えます。

 ところで、バス事業が直面する喫緊の課題としては、運転者不足が挙げられます。加えて、今後においては働き方改革の流れの中で運転者の時間外労働が規制されます。関係各省のご指導を賜りながら、協会が進める「アクションプラン」に基づき、これらの対応を進めていきたいと思います。事業者の方々には、労働者不足の中で労働条件の改善や女性や高齢運転者の活用、また、業務運営の効率化などをお願いしておりますが、協会としても大型二種免許制度の見直しや支援対策の充実等、関係各省にお願いして参ります。

 インバウンド対応につきましては、これまで多言語での案内やICカードの導入、Wi‐Fiの整備などを進めてきておりますが、一層加速する必要があると考えます。さらに、バリアフリーの推進につきましては、国土交通省の指導の下、ハード・ソフトの両面から、実態に沿った取り組みを進めて参ります。

 乗合バス事業につきましては、大都市部は堅調に推移しているものの、地方部を中心に厳しい状況が続いており、バス路線の維持・再編等の問題があります。生産性向上に取り組むことはもちろんですが、経営努力だけでは維持することが困難な路線も多く、国や地方自治体の支援が不可欠であり、予算や税制について一層取り組んで参ります。なお、国土交通省は持続可能な地域旅客運送サービスの提供の確保に向けた新たな制度的枠組みに関する基本的な考え方を近々取りまとめ、必要な法律改正などを行う方針とお聞きしております。この件に関しましてはこれまでも国土交通省に対し、バス業界の実情と要望を説明してきたところであり、バス事業が地域のニーズに応えられるよう今後も取り組んで参りたいと存じます。

 また、貸切バスについては、軽井沢の事故を受けて強化された様々な安全対策に引き続き着実に取り組む必要があります。また、安全コストを含んだ新運賃・料金制度につきましても引き続きその定着を図り、安全運行を支える健全な経営基盤の維持・確保に努めて参ります。

 今年は、いよいよ東京オリンピック・パラリンピック開催の年です。選手の皆様の大活躍を期待するとともに世界各地から訪れる多くの観光客の方々を通じて、日本の魅力を世界に向けて発信する絶好の機会になるものと信じております。選手、マスコミ等の関係者輸送と、観客の輸送について、貸切バス、乗合バスが大きな役割を果たすことが期待されています。大会組織委員会と密接に連携しながら、円滑な輸送が行われるように確実に準備を進めて参ります。

 最後になりましたが、バス事業の根幹は安全の確保であります。日本バス協会が策定した「バス事業における総合安全プラン2020」に基づき、死亡事故ゼロを目指して、会員事業者の皆様と共に事故防止対策に取り組んで参りたいと存じます。

 本年も、会員事業者の力を結集して、安全・安心な輸送サービスの提供に努め、バス事業の発展を目指して参りたいと存じます。皆様のご理解、ご協力を重ねてお願い申し上げます。

 皆様のご健勝とご発展を祈念して年頭の挨拶とさせていただきます。