日本バス協会について

会長挨拶

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~バスを夢のある産業に~
公益社団法人日本バス協会会長 清 水 一 郎

日本バス協会は、全国の約2,300のバス事業者からなる団体で、都道府県のバス協会とともにバス事業の健全な発展に努めています。バスは、公共交通の最後の砦として国民の生活を支えてきましたが、3年に及ぶコロナ禍で利用者が激減、さらに燃料価格の高騰などが加わり非常に危機感を持っております。

新型コロナにより、乗合バスの収支状況は、一般路線で約2割の収入減となり、令和2年度と3年度の2年間で約4,000億円の赤字。特に地方のバス路線は大変厳しい状況であり、路線を維持するためには、自治体の協力が必要不可欠です。貸切バスも、インバウンドや団体旅行の需要が消失し、未だに回復しておらず、旅行需要の喚起策としての全国旅行支援を長く継続していただきたい。

昨年は、令和5年度の税制改正要望を行い、EVバス導入に係る固定資産税の減免が新規で認められました、これは大きな一歩です。EVバス導入の補助金も100億円規模の政府予算が認められましたが、これをさらに増やしていくことが必要です。カーボンニュートラル実現に向けて、2030年にEVバス1万台を目指します。

バス運転者不足は深刻です。2024年問題はトラックに注目が集まりますが、バスはもっと深刻です。路線バスは、定期的な運賃改定が必要です。しっかり賃上げできる環境を整えて、良質な人材を確保していきます。それでも間に合いません。外国人のバス運転者を実現できますよう、早急な制度改正が必要です。

貸切バスでは昨年も山道でバスが横転する事故が発生しました。こうした事故が二度と繰り返されないよう、国には悪質事業者を退出させる仕組みを早急に構築していただきたい。

今年は、日本のバス120年。バスを夢のある産業にしていきたい。日本バス協会は、関係の皆様と連携して安全・安心なバス輸送サービスの提供に努めて参ります。皆様、どうぞ、バスをご利用ください。

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