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未来の扉がここに!『第46回東京モーターショー2019』

さらに多くの夢と快適さを乗せるバスの世界!『第46回東京モーターショー2019』

2019年10月24日〜11月4日の12日間、江東区・有明の東京ビッグサイト(青海・西・南展示棟)、MEGA WEB、シンボルプロムナード公園などにおいて、『第46回東京モーターショー2019』が開催されました。テーマは「OPEN FUTURE」。「クルマ・バイクのワクワクドキドキ」から「未来の暮らし」「未来の街」にまで広がりを見せたイベントには、2017年の前回からなんと7割増となる130万人以上が来場し、未来のモビリティ社会を楽しく体感しました。勇壮な姿を見せるさまざまなバスにも注目が集まり、多くの来場者が試乗したりゲームを楽しむなど、たいへんなにぎわいでした。そんな会場の様子をレポートします。

会場間をワクワクで結ぶカラフルなバス

青海と有明をつないで活躍するシャトルバスの姿

『第46回東京モーターショー2019』の会場は、東京ビッグサイトの新設された青海展示棟を含む青海エリアと、西・南展示棟を含む有明エリアの大きく2つに分かれ、両エリアをつなぐ「OPEN ROAD」などでも開催されました。このため、エリア間をつなぐシャトルバスが大活躍。単なる交通手段としてだけではなく、イベントのスケール感とワクワク感を増幅させていました。それでは、バスのブースのある青海展示棟へ行ってみましょう!

広域開催に伴う来場者の移動手段として、会場間シャトルバスが活躍

子どもたちを夢中にさせたバスのアトラクション

三菱ふそうの「エアロクィーン」のまぶしい輝き

青海展示棟のAホールに入り、まずは、三菱ふそうのブースへ。そこにはスーパーハイデッカータイプの大型観光バス「エアロクィーン」の2019モデルの勇姿がありました。バス前方の乗降口側では、運転手の帽子を被って記念撮影もできる、子ども向けの乗車体験が大好評。たくさんの子どもたちが、笑顔で「エアロクィーン」にふれていました。

コンパニオンのお姉さんたちがお出迎え
グッズ販売スペースにも多くの人が訪れていました
さまざまな色にライトアップされた会場も「エアロクィーン」を引き立てていました
男の子も女の子も列を作って運転席に乗り込んでいきます

なんと! バスの中にスロットカーのコースが!

さらに多くの人たちを夢中にさせたのが、「エアロクィーン」の車内に設けられたスロットカーの体験コーナー。バス後部の非常口から入ると、そこには広々とした空間をいっぱいに使ったコースが出現しました。コースアウトしないように5周完走をめざすというアトラクション。大人は子どもにかえり、子どもは大人顔負けの運転テクニックを披露していました。

コースを走るのは三菱ふそうのトラック「キャンター」のミニモデル
バスのゆったりした車内空間を再認識させられる本格的コースでした
乗車体験のできるマイクロバス「ローザ」も展示されていました

変幻自在に暮らしを最適化するモビリティコンセプト

モビリティの概念を変える未来の「FlatFormer」

続いて、日野自動車のブースへ。ここでは「Transportation Every Happiness」をテーマに、日野自動車が思い描く未来の持続可能で豊かな暮らしを表現。広い特設ステージでは、東京モーターショー向けに制作されたアニメーション「あの日の心をとらえて」が上映され、来場者の目を惹いていました。ここでは、変幻自在に暮らしを最適化するモビリティコンセプト「FlatFormer(フラットフォーマー)」を世界初公開。それは、人やモノの移動を効率的にするだけではなく、サービスを通じて人々に価値を提供する場へとモビリティを進化させるものです。社会やお客様のニーズに合わせ、自由度の高い変幻自在なボディを搭載することが可能で、さまざまな使用用途に対応。この「FlatFormer」によってサービス自体が移動を手に入れ、一人ひとりのHappinessを叶えることができるというものです。

「FlatFormer」は、上に載せるもの次第でさまざまなサービスに活用できるフラットな動力プラットフォームです
未来のモビリティ「FlatFormer」が存在する世界を表現したオリジナルアニメ「あの日の心をとらえて」が公開されました

先進技術の結晶として考えられている「FlatFormer」

日野自動車株式会社のデザイン部 創造デザイン室 未来プロジェクトグループの主管である若生倫義さんに「FlatFormer」についてお話をうかがいました。「自動運転を前提とした電気自動車ですからエンジンがなくなってモーター駆動になり、なおかつ低床部分の面積を最大化するためにフレームやサスペンションなどの技術も含めて考えられています。すべてに先進技術を盛り込みながら、パッケージとして可能なことに挑戦しようとしているのです。今回はアニメ制作会社のサンライズさんの力をお借りして、モデルとアニメーションを同期させながら訴求することで、とても分かりやすいなどの評価をいただいています。また、こういうクルマがあったら本当に便利ですねという声も寄せられています」と笑顔で語られました。

「FlatFormer」を分かりやすく紹介したパネルも用意されていました
お話をうかがった、日野自動車株式会社の若生倫義さん

自動運転技術の安全性を支える取り組み

日野自動車では、路肩退避型のドライバー異常時対応システムのシミュレーターも出展。このことについて、日野自動車株式会社のADAS開発部 第1先進システム開発室の幡谷俊輔さんにお話をうかがいました。「2019年に自動検知式ドライバー異常時対応システムを商用車では世界で初めて採用しましたが、今回はドライバーモニターを使って異常を検知するシステムに加えて、路肩退避型という新たな技術を紹介しています。ドライバーが倒れるなどの異常を検出した後で、自動で路肩にクルマを誘導して退避させるシステムです。この場で、さらに進化した安全性能を体験していただけたらと思います」とのことでした。

日野自動車株式会社の幡谷俊輔さんと技術を説明した映像パネル
実際にどのような技術であるのかをシミュレーターで体感することができます

国産初のハイブリッド連節バスが登場

まさに効率的なモビリティを実現する「エルガデュオ」

続いては、いすゞ自動車のブースへ。今回のコンセプトワードは「Create with you.これからも「運ぶ」を支えるために」でした。ここでは2019年5月末に発売された、国産初のハイブリッド連節バス「エルガデュオ」にITS(高度道路交通システム)の装置を搭載したタイプが堂々登場。いすゞ自動車と日野自動車によって共同開発されたものです。効率的な大量輸送を実現するとともに、ハイブリッドシステムの採用によって環境負荷にも配慮。ドライバー異常時対応システムなども搭載されています。

全長18mという圧巻のスケールを誇る連節バス「エルガデュオ」
連節機のジャバラの部分を見ているだけでもワクワクするものがあります
フロントもいい表情をしている「エルガデュオ」

さまざまな機能も搭載された「エルガデュオ」

さらに「エルガデュオ」には、自動でバス停へ誘導する「プラットホーム正着制御」、先行車との車車間通信により自動で加減速を行う「協調型車間距離維持支援システム」、車外の移動物を検知する「視覚支援システム」など、次世代都市交通システム(ART)を想定した技術を搭載しています。説明員の方のお話では「駆動軸が後部にあるために、押し出す形で運転をサポートしていることに驚かれるお客様もいます」とのことでした。

「エルガデュオ」の運転席にはドライバーをサポートする機能が満載
バリアフリーで車いすも2台に対応できるように工夫されています
車内でも全長18mのスケールが十分に感じられます
車内から見た「エルガデュオ」の連節機部分
連節機の上部横にはモニター表示もあります
取材後記

2019年の東京モーターショーは、モビリティというキーワードから、新しいバスの姿が鮮やかに浮かび上がってくるようでした。それはまさに、全体テーマでもある「OPEN FUTURE」の世界。新たなフォルムも、新たな安全性能も、すべてが未来にしっかりつながっていると感じさせるものでした。試乗あり、アトラクションあり、映像ありと、さまざまな工夫によって来場者を楽しませたバスの会場は印象に残り、次代のバスをしっかりと体験できるものでした。胸をときめかせる明日のモビリティ社会の中で、バスの存在はさらに大切なものになっていくでしょう。

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